ISO/IECガイド51では、リスク解析(risk analysis)を、危険源を特定しそこから生じる危害を探し出し、その発生頻度や危害のひどさからリスクを推定する一連の作業としていて、次の手順をとります。
1)対象とする機械に係わる、作業者、使用者などユーザーグループを特定する。作業区域の近くを通行する他の作業者も考慮します。
2)意図した作業や機械の使い方、および、予測できる間違った作業や使い方を特定する。
3)機械の設置から廃棄いたるまで、作業であれば作業者が交代することも含め、意図した作業や使い方、および、予測できる間違った作業や使い方で存在する危険源を特定する。
4)各危険源から生じるリスクを推定する。
「いつ、だれが、どのように使うか?」を明確にして存在する危険源を特定し、そこに生じる危害を明らかにするということです。「予期できる誤使用」も含めて検討する必要があります。
危険源の見落としを避けるため、また、リスク推定では危害の大きさや発生頻度の客観的物差しが無くきわめて主観的判断による偏りを防ぐため、一連の作業は複数人で行うことをお勧めします。
制御によりリスク低減を目指す場合、JIS B 9705-1(ISO 13849-1)の付属書には、参考として、傷害、危険源への暴露の頻度及び/又は時間、および、危険源回避又は危害の制限の可能性の3つのファクタの組み合わせで、リスクの推定を行う方法が書かれています。この規格では、これらのファクタの組み合わせで、そのリスクを制御するために必要な性能(PLr)を推定することになっています。
JIS B 9961(IEC 62061)では、同様に参考の付属書で、危害のひどさ、危険源への暴露レベル、危険事象の発生確率、危害を回避又は限定できる確率の4つのファクタの組み合わせで、そのリスクを制御するために必要な安全度(SIL)を推定することになっています。