リスクについて

機械や機械を使った作業の安全性を確認することは、存在する、あるいは、存在するであろうひとつひとつのリスクを知り、対応することになります。ISO/IEC ガイド51(Safety aspects – Guidelines for their inclusion in standards)では、安全性(safety)を「許容できないリスクからの解放」と定義していますから、該当の作業や製品に「許容できないリスクが無い」ことを確認することになります。(このガイドラインには、安全に関する基本事項が書かれていますので、一読をおすすめします。)

ここで、「許容できない」とは、「社会通念上許容できない」ということであり、まったくリスクが無い(いわゆるゼロリスク)ではありません。「社会通念」という曖昧な言葉が使われているので、許容できるリスクがどの程度なのか判断に迷います。この点が、リスクを判断するにあたって、皆様を悩ませることになるのかもしれません。この判断には自然現象による事故確率を参考にできるかもしれません。

ISO/IECガイド51では、リスクを危害の「厳しさ」と危害が起こる「可能性」の組み合わせとしています。たとえ頻度が低くても危害が大きい、あるいは、大した危害ではなくても発生頻度が高い場合は、リスクが高いと判断します。

危害を生じる可能性がある源を危険源と言います。危険源は、例えば熱、角、質量など、身の回りに多く存在します。危険源がいつも危害を生じるわけではなく、温度が上がる、尖った角、落下など、状況次第で危害を生じることになります。しかしながらリスクを危害の厳しさと危害の可能性の組み合わせと考える場合、危険源が危害を生じる可能性を考慮していないことになりますから、危険源は必ず危害を生じると考える必要があります。